コラム

売上低迷の原因とは?ロジックツリーを使って売上を伸ばす戦略を立てるには

売上

売上が伸び悩んだら、まずは「なぜ?」を徹底的に追求しましょう。

経営者にとって、売上とは企業の永続的な繁栄を支える重要な要素です。しかし、競争激化や市場の変化などによって、売上が伸び悩むケースは少なくありません。

そのようなとき、まず考えるべきは「なぜ売上が伸び悩んでいるのか?」という点を明確にすることです。原因を正しく分析できなければ、適切な対策を打つことは難しいです。

本記事では、売上が低迷する際の主な要因をはじめ、効果的な戦略を立てるためのフレームワーク「ロジックツリー」についてご紹介します。

今回ご紹介するフレームワークが、課題解決の一助となることを願っております。

中小企業119
中小企業119

売上を低迷させてしまう4つの内的要因について

売上を低迷させてしまう要因は、内的なもの(社内環境や戦略など)と外的なもの(外部環境などからもたらされるもの)の2つに分けられます。

売上が低迷する主な原因として、企業の「内的要因」と「外的要因」に分けることができます。
内的要因とは企業の商品・サービスを含めた顧客への対応や客単価の低下、新規顧客の集客や問題への対処不足など、社内でコントロールできる領域のことを指します。

外的要因には市場のニーズや流行の変化、競合他社の業績アップなど自社では対処しきれない問題が含まれます。

それぞれの原因について確認していきましょう。

内的要因は、企業内部の事業内容に起因しコントロールする事が可能なものです。
主に下記のいずれかが原因と考えられるでしょう。

  • 新規顧客の獲得ができていない
  • 客単価の低下
  • 商品・サービスの質低下
  • 従業員や社員の質やモチベーションが下がっている

これらの内的要因を掘り下げ、課題を浮き彫りにすることで次にすべきことが分かってくるのです。

それぞれ、もう少し詳しく解説します。
掘り下げ方については、後ほど紹介します。

新規顧客の獲得ができていない

売り上げが伸び悩む原因の一つとして、既存顧客にばかり目を向けて新規顧客の獲得につながっていないことが挙げられます。

既存顧客を取りこぼさないサポートも当然必要ですが、同時に新規顧客の獲得につながる仕組みや工夫を試行錯誤していきましょう。

客単価の低下

たとえ顧客数が減っていなくとも、客単価が低下していれば当然売上は減少します。

お客様が購入されている商品の価格帯が安価な方へシフトしていないか、お客様一人あたりの商品の購入数自体が減少していないかなどを確認しましょう。

しかし、注意したいのは売上回復を見込んで値下げを行ったとき。
その場合も客単価は下がります。

値下げによって集客が見込める新規顧客数が多ければまだ良いのですが、そうでなかった場合、大きな利益向上にはつながりません。
逆に、客単価低下による利益損失を生み出す可能性も考えられます。

さまざまなケースごとに対策を練るのが良いでしょう。

商品・サービスの質低下 

今まで利用していたサービスや商品の質が低下すれば、顧客は当然離れていきます。

顧客はその商品またはサービスに対して、価格と質の両方に納得したときに購入します。
既存顧客はもちろん、新規顧客も「質が落ちた(悪い)」「価格と質が釣り合っていない」と感じれば競合他社へ流れていってしまいます。

また、企業側が気付かないうちに商品やサービスの質が落ちている場合もあるため、注意しましょう。

その場合、仕入れている材料や従業員のレベル低下が要因として考えられます。
早いうちに気づけるよう、顧客の声をアンケートなどで集めておくのが良いです。

従業員や社員の質やモチベーションが下がっている

モチベーションが下がると業務クオリティが下がります。

モチベーション低下に加え、教育が行き届いていないことなどを起因とする業務クオリティの低下もあるでしょう。

業務クオリティが下がると、一人あたりの売上が減少します。
一人の売上が減少することは、企業全体の売上低迷につながります。

モチベーションの低下は、売上の低迷に直接的にも間接的にも影響を与えます。

直接的影響

モチベーションの低下は、仕事に対する意欲の低下を招きます。
これによって、仕事の質や生産性が低下して売上低迷へつながります。

例えば、営業担当者のモチベーションが低下すると、顧客に対して積極的に提案や営業活動を行うことができなくなり、売上機会を逃しやすくなります。

また、製造業の作業員のモチベーションが低下すると、品質や生産性の低下を招き、不良品や欠品が発生するリスクが高まります。

間接的影響

モチベーションの低下は、顧客満足度の低下や離職率の増加を招き、間接的に売上低迷につながる可能性もあります。

例えば、接客業で働くスタッフのモチベーションが低下すると、顧客に対して配慮に欠けた態度を取ったり、対応が遅れたりする可能性があります。
その結果、顧客満足度が低下し、リピート率や評判を悪くし、売上低迷につながる可能性があります。

また、モチベーションの低下は従業員の離職率を高める可能性もあります。

従業員が企業に愛着ややりがいを感じていない場合、転職や退職を検討する可能性が高まります。
離職率が高まると、人材不足に陥り、業務効率が低下して、売上低迷につながる可能性があります。

このように、モチベーションの低下は売上低迷に直接的にも間接的にも大きな影響を与える可能性があります。

ですから、企業は従業員のモチベーションを高める施策を積極的に行うことが望ましいです。

外的要因について

社内ではなく、社外で起きたことが原因である場合「外的要因」といいます。

予測される外的要因については下記の5つです。

  • 流行の影響
  • 周囲の環境変化
  • 同業他社の業績向上
  • 商品・サービス・業界そのものなど、全体のイメージが悪化している
  • ホームページやSNSのアクセス数が減少している

外的要因で売上が低迷していた場合、内的要因の場合と比べると改善が難しい一面もあるかもしれません。

特に、流行の衰えや業界全体のイメージ悪化など、一企業の動きだけではどうにもできない場面もあるでしょう。

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売上低迷時に避けた方がいい行動

売上が下がった際に、分析も何も行わない状態で改善してしまおうとするのは避けた方が良いです。

なぜなら、分析せず勘を頼りに行った施策が悪手となる可能性が想定されるためです。

例えば、売上が下がったからその分集客でカバーしようと、無闇に商品の価格を下げても状況は改善されません。

値下げを行うとたしかに集客率は上がるかもしれません。

しかし、利益率は低下しているため、状況の改善にはなっていないことが多いのです。

低い利益率を補うため、長時間労働を余儀なくされることもあるでしょう。

長時間労働が多いと従業員の業務クオリティの低下にもつながるため、そこからまたさらに売上低迷につながる可能性も十分にありえます。

こうなってしまえば、悪循環です。

売上が下がった原因は、掘り下げていけば必ず見つかります。

前章で紹介した内的要因はあくまでも一例です。

分析を繰り返し、なぜ売上が低迷期に入ったのか、何を改善すれば良いのか、論理に裏打ちされた改善を行いましょう。

売上が低迷しているときにした方がいいこと

売上が減少、または低迷した際の対策としては下記の7つが挙げられます。

  • 原因を分析する
  • 資金ショート回避のために経費を見直す
  • 集客率を向上させる
  • 既存顧客の掘り出しと、リピート率向上に務める
  • 客単価を上げる
  • 商品・サービスの質を高め、顧客の流出を防ぐ(顧客維持)
  • 従業員・社員のモチベーション向上

「対策」としましたが、企業によってすべきことは違うため、一概に「これ」と断言はできかねます。

売上低下の原因は、企業または業種によって異なります。
原因が異なるということは、それに対する対策も当然変わります。

ただ「原因の分析」については、どの企業も共通して「これは絶対にしてください」といえるでしょう。

まずは原因を明確にすることから始めましょう。

原因を解明することなく「なんとなく」で対策を立ててしまうと「多くの時間を費やしたのに何の結果にもつながらなかった」ということになりかねません。

次の章では分析をすすめるにあたっておすすめなフレームワークを紹介します。

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分析に適したPEST分析とロジックツリーとは

売上が低迷した際、まず行うべきは分析です。

しかし、どのように分析を進めていけばいいのか分からない方もいらっしゃるかもしれません。

分析を行う際におすすめなフレームワーク(枠組み)が「PEST分析」と「ロジックツリー」です。

PEST分析で原因を探る

PEST分析とは、政治(Politics)、経済(Economy)、社会(Society)、技術(Technology)の4つの観点から、自社の事業環境を分析するフレームワーク(枠組み)です。

PEST分析を行うことで、自社の事業環境にどのような変化が起こり、それが自社にどのような影響を与えるかを把握することができます。

具体的には、以下の手順で分析を行います。

  1. 政治、経済、社会、技術の4つの観点から、自社に関連する要素を洗い出します。
  2. 各要素が自社にどのような影響を与えるかを検討します。
  3. 影響の大きさや重要度を評価します。
  4. 当てはまらない場合は内的要因を探る

PEST分析で当てはまる要素が見つからない場合は、以下の2つの原因が考えられます。

  • 自社の事業環境に変化が起こっていない
  • 自社の事業環境に変化が起こっているが、PEST分析でカバーできていない

1つ目の原因の場合は、自社の事業環境に変化が起こっていないため、PEST分析で当てはまる要素が見つからないことになります。

2つ目の原因の場合は、自社の事業環境に変化が起こっているが、PEST分析でカバーできていない要素があるため、PEST分析で当てはまる要素が見つからないことになります。

PEST分析でカバーできていない要素は、以下のようなものが考えられます。

  • 競合他社の動向
  • 顧客のニーズ
  • 自社の経営戦略  など

これらの要素は、政治・経済・社会・技術とは異なる観点からの要因であるため、PEST分析ではカバーできない可能性があります。
経営者の視点から分析を行う必要があるかもしれません。

PEST分析で用いる政治・経済・社会・技術は外的要因の側面が大きいため、これらに当てはまらなければ「内的要因である可能性が高い」と念頭に置いたうえで分析を進めた方が良いでしょう。

この場合も、ロジックツリーを用いた分析をおすすめします。

ロジックツリー

ロジックツリーとは、問題解決方法を探すためのフレームワーク(枠組み)です。

設定されたテーマや問題に対して、なぜ発生したのか、どうすれば解決できるのか、などさまざまな視点から要素を掘り下げ、分解を進めます。

分解された要素は枝分かれするように増えていきます。

ツリー状の図となることから「ロジックツリー」と呼ばれているのです。

ロジックツリーでは、大きな一つの事柄からそれに関する要素を少しずつ並べていくことで、複雑な事柄であっても根本の原因を探ることが可能です。

さまざまな施策を行ったのに売上の改善につながらなかったという経験がある企業は、根本原因の追求が甘かったことが、要因の一つとして推察されます。

「なぜ売上が落ち込んでいるのか」という問題に対し、考えられる要素を列挙していき、さらにそれらの要素を分解し、分析を進めていきます。

これ以上分解はできないと判断された段階で残ったものが「なぜ売上が落ち込んでいるのか」との問題に対する根本的原因です。

なぜ売上が落ち込んでしまったのか、と悩む方はもちろん、売上が伸びず現状維持のままだという方にも、ロジックツリーの作成はおすすめです。

ロジックツリーで論理的に戦略を練ろう

ロジックツリーでは先入観・偏見・偏りなどのバイアスがない状態で問題解決の方法を探すことが可能です。

ある物事に対して先入観を抱いていた場合、その物事に対し何か意見を求められた際に自分の先入観に基づいた判断をしてしまうかもしれません。

例えば、日頃から社内研修のあり方について疑問を抱いていた方へ「社員の業務効率が悪い」と問題を提示した場合、直感で「社内の研修でしっかりと業務効率に関する話がされていないからだ」などと決めつけてしまう可能性があります。

実際、社内研修のクオリティに関しても要因の一つと推察されるでしょう。

しかし、バイアスのかかった状態での原因特定は主観も混ざっているため、問題解決につながらないかもしれません。

問題を解決したように見えてもそれは一過性のものであり、根本的な原因を解決していないため、同じ問題が再発してしまうことは十二分に考えられます。

ロジックツリー4つのメリット

ロジックツリーを作成し、分析を行うことで得られる一番の恩恵は「問題の可視化(見える化)」がなされることです。

今回、ロジックツリーの作成がおすすめな理由は「問題の可視化」を含め下記の4つが挙げられます。

  • 問題が可視化される
  • 問題が発生した原因の特定
  • 解決施策の計画が立てやすい
  • アクションの優先順位が決めやすい

問題が可視化される

ロジックツリーは基本的に「なぜ」と深掘りしていく手法です(他にも応用は利きます)。

「なぜ売上が伸び悩んでいるのか」「なぜ既存顧客が離れていっているのか」などの疑問を繰り返し、要素を羅列することで問題が可視化され、明確なものとなります。

問題が可視化されることで、次のステップである「問題が発生した原因の特定」にもつながるのです。

問題が発生した原因の特定

問題点が可視化されることで、順を追っての分析が容易になります。
これは、原因の的確な特定につながります。

売上が落ち込んだという問題に対し、考えられることはさまざまです。

先述の内的要因、外的要因いずれかに当てはまるものがあれば、そこからまたさらに要素を挙げてみましょう。

例えば「売上の低迷化」との問題が、従業員の接客態度の悪さを原因として起こっていた場合、焦点を当てるべきは「どのようにして従業員の接客態度を改善するか」になるでしょう。

ロジックツリーなどを用い、適切に分析を進めていれば「なぜその問題が起こったのか」の追求が的確になされるため、その原因に合った施策を立てることができます。

しかし、分析を怠り原因の特定を行わないと「売上が落ちているから、もっと長時間働かせよう」「商品の価格を下げよう」など的外れな行動をしてしまうことが考えられます。

効果があまり感じられないものや、むしろ逆効果な施策を立てないためにも、原因の正しい特定は必要なのです。

解決施策が立てやすい

ロジックツリーで分析することで、問題解決のための施策が立てやすいという利点もあります。

問題が明確となり、その原因も特定されたため、次にすべきは「どう解決するか」を決めるフェーズです。

先述の例でいえば「従業員の接客態度を改めるために、何をすべきか」と、かなり明確な問題提示がされています。

接客態度と一言でいってもさまざまです。
敬語がきちんと使えていないのか、横暴な態度を取っていたのかなど、さらに要素分解をしていくことで何にフォーカスし、どうアクションするのかが見えてきます。

アクションの優先順位が決めやすい

何にフォーカスすべきかが見えてくるのと同時に、何から優先的に行うべきかも分かります。

ロジックツリーを用いて問題の根本原因を探ることで、それに関する優先順位も自然と見えてくるのです。

ロジックツリーの種類

ロジックツリーには4種類あります。

  • What(要素分解ツリー)
  • Why(原因追求ツリー)
  • How(問題解決ツリー)
  • KPIツリー

大まかな流れとしてはWhat 要素分解ツリーで現状の構造を要素分解し、Why 原因追求ツリーで原因の追求、How 問題解決ツリーで特定した原因の解決法を洗い出します。

それぞれのツリーの役割について詳しく説明します。

What(要素分解ツリー)

要素分解ツリーは、課題箇所の特定をする場合に用います。

物事を構成しているあらゆる要素を段階的に分解するため、顧客の分類(年齢、性別、居住区域など)や市場の分析にも役立ちます。

要素分解ツリーで洗い出される要素は、基本的に名詞で表現できるというのも特徴です。

「売上が低迷している」「求人の応募が少ない」「中堅層が育っていない」など、解決すべき問題がすでに見つかっている場合は、原因追求ツリーの作成から入りましょう。

Why(原因追求ツリー)

問題や課題に対する根本的な原因を突き詰めるためのロジックツリーです。

要素分解ツリーで特定された問題(もしくは最初から提示されていた問題)に対して「なぜ?」の問答を繰り返して分析を進めていきます。

掘り下げていくことで根本的な原因を突き止めるのが目的です。

例えば「我が社には中堅層が少ないなぁ」といえば、それはただの感想で終わってしまいます。
ここからさらに「なぜ中堅層が少ないのか」と「なぜ?(Why?)」の視点から掘り下げていってみましょう。

「適切に評価される環境でない」「給料に不満がある」など、多角的な視点から切り口が見つかります。

ここからさらに影響の大きい根本的な原因を探っていき、次のステップで問題を解決するための方法を考えていくのが、ロジックツリーの基本的な流れです。

How(問題解決ツリー)

問題解決ツリーでは、原因追求ツリーよりもさらに具体的な施策や改善策を導き出します。

原因追求ツリーで特定された要素に対し「何ができるのか」「どうすれば解決につながるのか」などの視点から、さまざまな要素を列挙していきましょう。

そこで挙げられた要素をさらに分解することで、より具体的な解決方法や施策に落とし込んでいきます。

KPIツリー

KPIツリーはKGIを達成するために必要な要素を書き出したものです。

問題解決ツリーからさらに踏み出し、より細かい指標をプラスしています。

KGIとは「Key Goal Indicator」の頭文字からきており、日本語では「経営目標達成指標」と訳されます。最終的に達成しておきたい目標です。
問題解決ツリーで導き出された要素がKGIとされます。

KPIは「Key Performance Indicator」の頭文字を取ったもので、日本語では「重要業績評価指数」と訳されます。

KGIを達成するために必要な中間目標です。複数設定される場合もあります。

また、KPIは必ず定量化可能で客観的な目線を持つものでなければなりません。

ロジックツリー作成における3つのポイント

ロジックツリーを作成するにあたって、意識するとロジックツリーの本来の効力を発揮できるポイントが3つあります。

  • 具体的な行動や解決策に落とし込めるまでツリーを広げる
  • MECEを意識する
  • 問題の定義を明確にする

詳しく解説します。

具体的な行動や解決策に落とし込めるまでツリーを広げる

ロジックツリーの目的はあくまでも解決策を見つけることです。
分析はあくまでも方法であって、目的ではありません。

これは問題解決ツリーだけでなく、その他のツリーでも同様のことがいえます。

完成したツリーを見たときに、終わり端が具体的な解決策や改善点、行動などの要素で構成されているか確認しましょう。

せっかく完成させたロジックツリーが実際の業務に反映できない、といった事態は避けるべきです。

抽象的な要素から具体的な要素に至るまでのプロセスが分析において大事なポイントです。

ロジックツリーを作成する際には、なるべく最初から具体的な要素を出すのは控え、抽象的な要素から具体的な要素へツリーを広げることを意識してみましょう。

MECEを意識する

ロジックツリー作成時は「MECE」を意識しましょう。

MECEとは

Mutually(相互)
Exclusive(排他的)
Collectively(集合的に)
Exhaustive(網羅的)

の頭文字を取ったもので「抜け漏れ、被りがない状態」を表します。

ロジックツリーにおいて、要素の抜け漏れや重複が合った場合、正確な分析ができません。
重複があると、具体的な対策や行動を考える際に無駄な要素となってしまったり、その分時間も余分にかかってしまいます。

また、抜け漏れには特に注意しましょう。
抜けていた要素こそ大事なものである場合も考えられます。

MECEを意識するあまり、要素分解が行き詰まってしまうことがあります。

その際は一度保留とし、他の部分を書き進めるか、あらゆる仮定を挙げて切り口を探してみましょう。

問題の定義を明確にする

問題の定義が明確化されていないと、ロジックツリーが崩れてしまいます。

問題そのものだけでなく、前提条件などの認識も同様です。

たとえば、売上を前年比100%増を目指すという課題があったとして、利益率などに関して共通認識がなければ議論はすれ違いを起こしてしまいます。

利益率はそのままで売上を上げたいのか、それとも利益率の変動も視野に入れての売上増加なのか、前提の条件が違うだけで立てるべき施策などが大きく変わってきます。

ロジックツリー作成時にはこうした認識事項を改めて明確にしておくことが重要です。

まとめ

売上が低迷してしまった場合には、その原因がなんなのかを突き止めることが重要です。

原因をあまり突き止めずに直感で戦略を立ててしまうと、的外れなものとなり、最終的にさらに売上低迷に拍車をかけてしまう可能性も浮上します。

売上低下の原因を突き止めるために有効なのは「PEST分析」や「ロジックツリー」と呼ばれるフレームワークを活用することです。

より深く、具体的なところまで問題の原因を追求することで、より確度の高い改善箇所や施策につながります。

最近はさまざまな事情で国内外問わず情勢が大きく変わることもあるため、現在進行形で売上の伸び悩みや低迷に悩んでいる企業も少なくはありません。

フレームワークを活用し、より効果的な戦略を立てましょう。

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